伸びている業界の企業買収が高値になりやすい理由

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伸びている業界のM&Aは高値になりやすい

「どどんぱさんの会社は、伸びている業界なので高値の売却も狙っていけると思います!」

私が、M&A仲介会社に売却依頼をする準備段階の打ち合わせでこのように言われました。

私は「契約を取りたいから都合の良いことを言ってヨイショしてるんだろうなー、話半分に聞かなきゃ」と思って聞いてはいたのですが、やはりそれはうれしかったので顔に出てました(ノ∀`)ウフフ

M&A仲介のキラーワード、おそるべし(ノ∀`)ウフフ

で、私のM&Aの経験を振り返ってみてどうだったかというと、結果は彼の言う通り、成長産業が有利というのは本当だったと思います。

伸びている業界のM&Aが高額になる3つの理由

株式投資がそうであるように、M&Aの買収も伸びている業界や、話題になっている業界の企業に人気が集まりやすく、ディール価格もそうでない業界より高額になりやすいと言われています。

それはなぜでしょうか。
情報を集めながら、私は大きく3つの理由があるなと思いました。

シナジー効果のある業界も多くなる
シナジーのある会社を手に入れて、自社の成長につなげる買収がM&Aの本来の目的であり、大半です。
伸びている業界は、それだけ良いビジネス材料を持っているので、資本提携によるシナジー効果が生み出せる業界もまた多くなる、という理由が1つ。

シナジー効果が乏しくても単体で投資価値がある
それに加えて、伸びている業界の企業には、てっとり早く売上規模を拡大させる目的や、さらなる転売を目的とした買収も集まりやすくなります。
伸びている業界は、買収した企業単体でも引き続きの成長が見込めるため、シナジーが乏しかったとしても、投資の価値自体が高いからです。

分かりやすいので銀行も融資を付けやすい
最後に、伸びている業界の企業は、実際に業績も伸びているので、銀行が買収のための融資を付けやすいという理由です。業界が伸びていると「客観的に分かりやすいプレゼン資料」を用意できますので、銀行の担当さんがその業界を知らなかったとしても承認されやすいのかなと思います。

業界貢献に取り組んだ結果、伸びている業界になった

私も業界貢献をして業界全体を盛り上げようと、いろいろな取組みをしていました(取り組みしたくわしい内容は、機会を改めて記事を書きたいと思います)。
小さい業界だったからこそ、結果的にその取り組みが「伸びている業界」と言われることにつながっていました。

業界が伸びているデータをたくさん集めて広めた
小さな業界は、あまりデータがありません。なぜならそもそもプレイヤーが少ないからです。
そのため、業界が少しでも広がっていることが分かるデータがあれば積極的に集めて採用し、資料や提案に盛り込んだり、SNSで活用しました。そのデータはメディアや余所でもよく使われるようになり、業界が伸びている認識が一般化していきました。

テレビなどのメディア露出もできるだけ獲得した
それまで話題が少なかったので、少しでもメディア露出や話題が増えると、それだけ業界が盛り上がっている証拠になります。
テレビで観た人は、それが印象に残っていて「業界が盛り上がっている」と聞いても納得してくれます。

自社の売上をきちんと伸ばした
自社の売上が伸びるよう努めて、帝国データバンクや東京商工リサーチにも積極的にデータ開示しました。
小さい業界では、トップシェアの企業の業績が伸びると、当然ですが業界全体が大きくなります。

伸びている業界と思ってもらえたらラッキー

どういう会社のM&Aが高額になりやすいのか?について、伸びている業界が有利だというお話と、小さな業界で立ち回った経験を書いてみました。

M&Aは伸びている業界じゃなきゃダメということはないので、まさに伸びている業界だったり、伸びていると思ってもらえる業界として売却の準備ができる人は、ラッキーだなくらいで読んでもらえたら幸いです。

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