出口戦略として株式上場(IPO)と会社売却(M&A)はどちらを選択すべきか!?

「上場と売却、どちらを選択すべきだろうか?」

僕が売却した会社は数字的には上場の条件を満たしていると言われており、上場についても検討しましたが、結果、僕は会社売却を選択しました。

今回は僕が会社売却と株式上場を比較検討した内容を書いていきます。

目次

創業利益の獲得

株式上場(IPO)の場合:上場すると上場前よりも企業価値が向上して株価が高騰する傾向にあります。それは自分の保有株の資産価値があがることを意味します。

ただし、さまざまな条件や制約があり自分の保有株はなかなか売却しにくく、時間がかかるため、現金としての獲得までの期間が長期化する傾向があります。

会社売却(M&A)の場合:基本的に売却代金を一括して受け取ることができるため、創業利益を短期間で獲得することが可能です。

「上場してもすぐに自分の保有株は売れるわけではないのか…。」上場について調べた際、現金獲得による個人の資産形成や新たな人生のチャレンジに向かいたかった僕には、この点が一致しませんでした。

所有株、経営権の変化について

株式上場(IPO)の場合:不特定多数の投資家に株式を公開するため、所有株は分散しますが、経営は創業者や経営陣が引き続き携わることが多いです。

会社売却(M&A)の場合:買い手企業に一括して所有株を移転するため、買い手が経営権を握るため、経営陣が交代するケースが多いです。

「これから会社をさらに拡大するためには、それが得意な経営者にお任せしたい」と思っていた僕としては、経営を継続するイメージはありませんでした。

準備期間

株式上場(IPO)の場合:上場基準を満たすための社内体制の整備や、規制当局への申請など、複雑な手続きが必要になり、準備に目安3年程度の期間を要します。

会社売却(M&A)の場合:買い手企業候補探し、買い手企業との交渉が主な焦点になるため、株式上長と比べると短期間になります。

上場準備に目安3年かかるということが僕にはあまりにも長かったです💦 実際に会社売却は1年程度で完了しました。

株式上場(IPO)後の会社、会社売却(M&A)後の会社

自分が大切に育ててきた会社が、株式上場後もしくはM&A後どのようになるか、これも検討材料の一つになります。

株式上場(IPO)後の会社の場合:上場によって知名度や信用度が上がるため、資金調達がしやすくなります。調達資金によって事業拡大や新規事業への投資に活用することができます。

会社売却(M&A)後の会社の場合:買い手企業の持つ経営資源やネットワークを活用することで、事業の拡大や新たな市場開拓を目ざします。

どちらの場合でも、会社が成長していく方向にあるのは嬉しいことですね。実際に僕の売却した会社の場合は、買い手企業のネットワークで営業所が増えたり、新しい大口顧客の受注というシナジーがありました。

個人的な目標や価値観との整合性をはかる

株式上場と会社売却が選択できる場合は、個人的な目標や価値観に応じて選択することになると思います。

株式上場により、自分の会社を継続的に経営し成長させ、社会における知名度や信頼性を高めていくこともできますし、上場企業の経営者として有名になることもあるでしょう。

一方、会社売却により、個人の資産形成や新たな人生のチャレンジすることを選択することもできます。

僕の場合は、大切に育ててきた会社であり、自分としても非常に気に入っていた会社でしたので、上場によってそのまま経営を継続して会社とともに成長し、業界を牽引するということも考えました。

しかし、一つの会社や一つの国に限定することなく、様々なプロジェクトにチャレンジできる状態でいたい、いろんな国に行ってみたいという自分の人生の価値観を元に会社売却を選び、結果的に今は海外という新たな地に住み始めました。当時の選択に満足しています。

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