資産運用や移住計画は会社売却をする前に準備すべき!

「うわ、これ着金前から準備しておけば良かったーーーー」

僕は株式譲渡契約書の締結、株式譲渡の着金を一つのゴールにしてM&Aプロセスを進めていました。
そういうイグジット経験者の方は僕の他にもいらっしゃるのではないでしょうか。

M&Aプロセスの期間中、全力だったのは良かったのですが、イグジットしたらどうしたいかをもっと考えておくべきでした。
このあたりはM&A仲介会社の担当者はまったく教えてくれませんでした。

目次

イグジットしたらどうしたいか明確に考えているか?

会社売却を考えている人は

「イグジットしたらどうしたいか?」

と聞かれたら、明確に答えられるでしょうか?
「僕は答えられる!」と当時思っていましたが、今思えば明確ではありませんでした。

M&Aプロセス中に僕が考えていた「イグジットしたらどうしたいか?」は、

  • 売却が完了したら人生の節目として少し休憩しよう
  • なかなか行けなかった海外旅行にたくさん行こう
  • 一段落したら、また新しいことにチャレンジしよう

でした。これでは全然です。

資産運用の計画が明確であれば、売却前に準備ができる

僕は会社売却後に、以前から行きたかった国内外の旅行に明け暮れていました。
それは望んでいた楽しい楽しい期間だったのですが、その間、現金はずっと日本の銀行に入れたまま。

株式譲渡から9ヶ月経ったころ、必要を感じて資産運用を始めたのですが、もし資産運用の計画をしていれば、M&Aプロセス中にも、資産運用の準備ができ、株式譲渡したお金が着金してすぐに資産運用にまわすことができました。

そうしていれば、旅行の期間だけでも数百万円は違っていたはずです。

「資産運用をしたい」となるようなら(というか絶対資産運用することになるので)M&Aプロセス中には計画を立てて準備することをおすすめします。

海外移住の可能性があるなら、売却前からビザ申請をしておく

僕の場合は、会社売却から半年以上たった頃、海外移住を検討しました。

海外移住を決断して申請してからも、ビザ承認まで数ヶ月の待ち時間が発生します。旅行プランだけでなく、人生プランを立てておけばもっと準備ができて、文字通り出遅れずに済みました(涙)

もし、「イグジットしたらどうしたいか?」という質問への回答に「海外移住」があるなら、移住計画を明確にしておくことで、会社売却前からも海外移住に備えることができます。

例えば、マレーシアへの移住ビザは申請後、承認までに数ヶ月かかります(ビザの種類や状況によりけり)。
M&Aプロセス中にビザ申請まではしておいて、承認がおりたあとに、自分達の都合の良いタイミングで移住することができます。

海外移住スケジュールが明確であれば、税金対策の準備ができる

海外移住者は、日本の住民税がかかりません。前述に続き、イグジット後の人生プランに海外移住があるのであれば移住タイミングについてもシミュレーションをしておくことができます。

住民税は1月1日に住民票のある地方自治体に納めることになりますので、もし日本から出国し、海外に移住していたとすれば、前年の所得(例えば会社売却した株式譲渡益)にかかる住民税の5%がなくなります。
(意図的な租税回避とみなされないようにする必要があります)

これも、イグジット後にどうしたいかが明確であれば事前準備を進めることができる、メリットがある例です。

クレジットカードを作っておく

海外旅行に行く際に、空港の国際線ラウンジを使えるなどの特典やポイントが溜まりやすいクレジットカードがあります。もしくは趣味と相性の良いクレジットカードなどもあります。

僕の経験でもグレードの高いクレジットカードがもう何社かほしくなったのですが、その審査にはちょっと多めの定期的な収入という条件があり、会社売却後は条件を満たしませんでした。

イグジット後のライフスタイルが明確であれば、イグジット前の定期的な収入が入っているうちに、クレジットカードも作っておくと良いでしょう。

イグジット後どうしたいか明確なら、いまから準備が始められる

このように、イグジット後どうしたいかが明確であれば、M&Aプロセス中に必要な準備を始めることができます。イグジット後の目的と準備によっては、金銭的、時間的なロスを無くすことができますね。

もちろん、株式譲渡契約書の締結、株式譲渡の着金を一つのゴールにして全力で進むことも大事ですが、M&Aプロセスで忙しくても、イグジット後どうしたいかを明確に考えることは大切だと、実体験から痛感しています。

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