M&Aのデューデリジェンス(DD)は相手となる買い手企業によって全然違う

どどんぱさんが、「知識としてのデューデリジェンス(DD)の予習をしておく」に書いてくれていたので、僕のデューデリジェンスの経験も書いていこうと思います。

デューデリジェンス(DD)の内容や要求される事項は買い手企業によって大きく違います。

基本的にはデューデリジェンス(DD)をおこなう相手は1社となりますが、事前にそれぞれにどんな特徴があるか把握しておくと対応の準備ができるので僕の経験も踏まえて書いていきますね。

目次

買い手企業が、事業会社の場合とファンドの場合で違う

買い手企業が事業会社かファンドかによって、要求される書類や質問の量が大きく異なります。

一般的に、買い手企業が事業会社の場合、要点を絞って質問は少ない傾向にあります。事業会社は自社の事業とのシナジーを重視し、具体的な運営や戦略に関する情報を求めることが多いです。

一方、買い手企業がファンドの場合、非常に細かい質問が多くなる傾向があります。ファンドは投資のリスク回避や投資対効果の最大化、新経営者をリクルートのために、法務、財務、運営などあらゆる側面で詳細な情報を求めます。これにより、時間がかかることが多いです。

僕の買い手企業は、具体的にどちらのタイプの買い手企業だったかは明言できないですが、上記の特徴が顕著に表れていたように思います。

買い手企業の経営者の性格にも影響をうける

デューデリジェンス(DD)は買い手企業の経営者の性格によっても影響を受けます。

リスク回避型の経営者は、より詳細な情報を求め、厳密なデューデリジェンスを実施します。
逆に、決断が早く、大胆な経営者は、大まかな情報で迅速に判断することが多いです。

営業でも同様ですが、買い手企業の経営者の性格を理解し、対応する必要があります。

経営者の性格の違いは、M&A仲介会社がアタックリストに掲載されている買い手企業にアプローチしてから、トップ面談までの意思決定の速さにも表れていたと感じました。

買い手企業によって期間も違う

デューデリジェンス(DD)の期間は、案件の規模や複雑さだけでなく、買い手企業によっても違いが出ます。

短ければ2週間程度で完了することもありますが、長ければ買い手企業の準備期間も含めて2ヶ月程度かかることがあります。

この期間は資料準備や、質問へ優先的に対応することが求められるため、会社経営に時間を割きにくくなります。

M&A仲介会社にも事前にどれくらいの期間がかかりそうかアドバイスをもらっておくと会社経営とのバランスのシミュレーションができただろうと思います。

デューデリジェンス(DD)は厳密になればなるほどコストがかかる

前述のように買い手企業によって、デューデリジェンス(DD)の長さや細かさなどが変わります。

やりとりや厳密になればなるほど、法務や財務に関する専門知識が必要となります。

デューデリジェンス(DD)をスムーズに進めるためには、法務に関しては弁護士、財務に関しては公認会計士や税理士など各分野の専門家を依頼することになりコストが発生します。

これは依頼する期間が長引けばコストは増加することになります。

僕の場合も顧問弁護士や顧問税理士に別途費用での協力の相談しつつ、契約書についてはM&Aの経験が豊富な弁護士先生にも見てもらい、一定のコストを支払うことになりました。

買い手企業の属性によってデューデリジェンス(DD)は違う

以上のことから買い手企業の違いによって書類提出や質疑応答の量、期間、コストが違うことがわかります。

どどんぱさんの「知識としてのデューデリジェンス(DD)の予習をしておく」を読んで、僕も書かせてもらいました。買い手企業の属性によってデューデリジェンス(DD)は違ってくるということは知っておいて損はないと思います。

あわせて読みたい
知識としてのデューデリジェンス(DD)の予習をしておく 【デューデリジェンス(DD)を予習的に知っておく】 会社売却の準備をするに当たって、デューデリジェンス(DD)を予習して知っておくことでM&Aが少し有利になると思い...
( 免責事項 )
当記事のコンテンツ・情報について、正確な情報を提供するように努めておりますが、正確性や安全性を保証するものではありません。 当サイトに掲載された内容によって生じた損害等は、一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
良い記事だと思ったら、保存しておいてください
目次