売り手企業必見!デューデリジェンス(DD)の効率的な進め方

基本合意が終わってからはデューデリジェンス(DD)が次の山場です。

事前準備が済んでいれば作業量も減るはずですが、それでも細かな質問が次々と買い手企業から飛んできて、回答や提出がすべて終わるまでに私は一ヶ月の時間がかかりました。

できるだけ効率化したいと私が工夫した当時の作業を書いてみようと思います。

目次

複数の調査会社からバラバラのフォーマットの質問が届いた

珍しいケースかと思うのですが私の経験では、それぞれ担当者が別だったのか、財務税務DD、法務DD、ビジネスDD、人事DDの計4種類のバラバラのフォーマットで各種資料の提出要請がありました。

「このままでは回答に4倍の労力がかかる」と考え、まず最初に、Googleスプレッドシートに全部の質問を同じフォーマットに入力しなおすところから始めました。そして質問にオリジナルの質問番号を振ることにしました。
これによって、効率をかなり良くできたと思います。

M&A仲介会社の担当者さんに「DDの質問と回答のフォーマット統一して!」とお願いしたのですが「忙しすぎて無理です」と断られてしまいました。

同じ質問が何回も

質問を統一フォーマットに入力しなおして分かったのですが、別々に送られてきた質問には同じ質問が何個もあったのでした。

次にした作業は、同じ質問のグループ化でした。
そしてGoogleクラウドに質問番号ごとにフォルダを作成し、そのフォルダ内に提出する資料をアップロードするようにしました。同じ質問には「別の質問番号と同じ」としました。

この作業で無駄な作業やミスをかなり減らせたように思います。

M&A仲介会社の担当者さんに「同じ質問はピックアップして!」とお願いしたのですが「忙しすぎて無理です」と断られてしまいました。

デューデリジェンスの確認項目は、作業開始前に相互確認を

デューデリジェンス(DD)の質問はこちらが慣れていないことや、ニュアンスや意図が分からない質問も含まれていることがあるので、できたら作業前に質問項目全体の読み合わせをしておくと良いと思いました。

質問が分からないことがあるたびにこちらから確認を返すと、待たされる時間が重なって増えていって漏れにも繋がりやすくなります。

デューデリジェンス(DD)の資料提出はできたところから

デューデリジェンス(DD)の資料提出は、まとめてから返答ではレスポンスが遅くなってしまうので、できたところから次々回答していくのが良いと思います。
とりあえず漏れがあってもOKです。

「回答状況はクラウドのGoogleスプレッドシートが最新なのでそちらご覧ください」というルールにしたことで、質問と回答のメールの往復を減らすことができました。

M&A仲介会社の担当者さんに「買い手企業さんとのやりとりの間に入って!」とお願いしたのですが「忙しすぎて無理です」と断られてしまいました。

デューデリジェンス(DD)の完了確認は必ず文書でもらう

デューデリジェンス(DD)期間中は、後から追加される質問もたくさんありました。

売り手企業としても質問にはしっかりとお付き合いしていくのですが、いつ終わるかが見えず大変だったのを憶えています。「これはハンター1次試験」と思って黙々とこなすようにしていました。

それもあってデューデリジェンス(DD)の終わりが告げられたときには「メ、メールでいいんで書面でください…」とお願いしたのでした。もう質問は締め切って合意しましたからね!

さいごに

デューデリジェンス(DD)の期間中は、日々の業務も続いていますので、合間を縫って作業をしないといけません。

「資料が存在しない」も含めて、すべての質問に売り手企業が回答ができたらスケジュールを前倒して終えることができます。
なので、手戻りや、待ち時間によるロス、メールを書く作業など、削れるものはどんどん削っていくのが良いと思います。

当時、デューデリジェンス(DD)の作業を遅い時間までいっしょに取り組んでくれたみんな、ありがとう。感謝してます。

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