「あの商品はいつから販売したっけ?」
「この社内ルールはいつから実行したっけ?」
経営に関する意思決定をした資料や議事録をキチンと残していないと、実際に企業概要書(IM)やデューデリジェンス(DD)用に資料の作成をしている際に、上記のように、細かな時系列がわからなくて大変でした。
普段から会社の経営に関する会議の記録は残しておくメリットについて書いていきます。
会議の記録が残っているとM&Aの資料作成が非常にスムーズ
企業概要書(IM)を作成する際に、「第何期のいつ頃にこの商品を販売した」とか「◯◯営業所をいつ開設した」などを自社の成長を時系列説明したり、いつ実行した施策がいつから効果が出たかをアピールします。
その際に、会議の記録が残っていれば、当時の記憶を呼び起こせて資料作成が非常に楽になります。
デューデリジェンス(DD)の際に買い手の質問に正確に答えられる
デューデリジェンス(DD)の際に、買い手企業候補から大量に質問が来ます。その際も、会議の記録が残っていれば迅速に正確な回答をすることができます。
これらはデューデリジェンスのプロセスにおいて、管理がしっかりしている会社という印象を持ってもらえることができるでしょう。
記録が各コミュニケーションツールに散らばり、回収に手間取った
僕の経営経験でも、重要な決定のコミュニケーションを社内メールやslack、グループLINEなどを使用してやりとりし、スケジュールはGoogleカレンダーで共有していました。
そのため、いつの会議で意思決定をして、いつ実行し、いつ頃から効果がでたかは、履歴を調べれば出てはくるのですが、その履歴があちこちのコミュニケーションツールに散らばっているため、結局回収に時間がかかってしまいました。
タスク管理ツールを使っていたがまさかの落とし穴
僕の経験談ですが、経営陣はタスク管理ツールを使っていました。各取締役のタスクと進捗が見える化して非常に便利で、ガンガン実行してはタスク完了していくことができていました。
しかし、僕らが使っていたのは無料版だったため「タスク完了済み」になった履歴を見ることができないプランだったのです。
この事実を企業概要書(IM)を作る時になって初めて気が付き、「何がいつ決まったか、いつ完了したか」を永久に追うことができなくなっており、資料作成に非常に苦労することになりました…。(有料版なら見れます)
ということで、会社売却の事前準備として、売却する方向で検討しているのであれば、会議の記録は最初から残せるようにしておいたほうが、企業概要書(IM)作成や、デューデリジェンスの際などメリットが多々あります。絶対に残しておきましょう!