社内資料をクラウド化して、M&A仲介会社や買い手企業との資料共有を円滑にしよう

「デューデリジェンスの資料は、クラウドサーバーに整理してありますのでご確認ください(エヘン)」

僕の経営経験でも創業時は社内資料を紙ベースで保管していましたが、少しづつクラウド化が世の中で一般化されるタイミングで、クラウド保存することを社内習慣化していました。

ただ、M&A仲介会社さん曰く、社内資料をクラウド保管していない売り手企業はまだまだいるそうで、M&Aプロセス中に社内資料をクラウド化していることが非常に歓迎されました。

クラウド化しておくことはデューデリジェンス(DD)においても、大変有益でした。実体験を踏まえて書いていきます。

目次

時間や場所を選ばずに確認できる

M&A仲介会社との打ち合わせや買い手企業候補との面談は基本的に社員がいる社内ではできませんそのため社内資料を紙のみでの保管だと、いちいち持ち出したり、抜け漏れがあったり、なにかと不便です。

普段から、もしくは最低でもM&Aのプロセス開始前にクラウド上に保存することで、M&A仲介会社との外での打ち合わせや在宅時でのオンライン打ち合わせでも、リアルタイムで最新の資料を確認することができました。

M&A仲介会社、買い手企業候補とのコミュニケーションが円滑になる

社内資料をクラウド化しておくと、M&A仲介会社や買い手企業候補に提出する際にも便利です。

僕の場合はメールへ添付して提出するよりも、クラウド上に種類別の共有フォルダを作って、そのフォルダに資料データを入れていくことで提出としていました。

これにより自分、M&A仲介会社ともに、どの資料が提出済みで、どの資料が足りないかが一目でわかるようになりました。

また、買い手企業候補とのトップ面談やデューデリジェンス(DD)時にも、その場でクラウド上の資料を提示し、説明することができました。

情報の更新が簡単

クラウド上の資料は、編集や更新がスムーズです。変更した内容がリアルタイムで反映されるため、常に最新の情報を共有できます。

僕の場合は、M&A仲介会社と共同で編集作業ができるGoogleスプレッドシートを使って、資料一覧表を作っていました。

該当資料データがいつまでに提出予定か記載し、提出済みの場合はフォルダURLを貼り付けて、そのデータがGoogleドライブのどの種類のフォルダに入っているかわかるようにしました。

デューデリジェンス(DD)では、一気に提出書類が増えましたが、同じように共同作業できるスプレッドシートと種類別共有フォルダで管理することで情報更新を見える化しました。

Googleドライブ、Googleスプレッドシートは神ですね。本当に重宝しました。

セキュリティ対策、アクセス権限の設定は必須

M&A関連の社内資料のクラウド化にはセキュリティ対策として、アクセス権限の設定に気をつける必要があります。情報漏えいはもちろんですが、僕の場合は絶対に社員さんが見れないように、会社のアドレスではアクセスできないようにして、プライベートの個人アドレスでアクセスしていました。

社内資料のクラウド化には社員の協力が不可欠

仮に今まで社内資料をクラウド化していない場合、デューデリジェンス(DD)前になって、急に大量の書類のスキャンを社員に強制しても、不穏な空気や、ハレーションが発生したりします。そのためM&Aプロセスが始まる前の事前準備の段階から少しずつ社内のルールとして習慣化させていくことが良いと思います。

習慣化することで社内生産性があがり、評価も高まる

実際にクラウド化することで、社内業務の生産性は確実に上がりますし、それも買い手企業候補からの評価につながると思います。さらに、資料が整理されていて、かつ提示がスムーズになるので「管理ができている会社」としても評価も高まります。


以上、社内資料のクラウド化はメリットだらけですので、最低でもM&Aプロセスが始まる前には、進めておきましょう。

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