M&Aの買い手企業と基本合意をするまでは、条件が合わければ交渉を中止できる

売り手企業は、条件が合わない買い手企業に交渉を中止し、それ以上進めないことができます。

僕がM&Aを経験したうえで、その買い手企業とのM&Aプロセスを停止したり中止できるポイントが3点ありました。

目次

アタックリストの一覧から除外してもらうことができる

M&A仲介会社が提示してくれるアタックリストを見ながら、どの買い手企業候補に営業してもらうか相談する際に、営業してほしくない会社は候補から除外してもらうことができます。

例えば、業界内の関連会社がアタックリスト一覧にある場合は、そこから同業他社に売却情報が漏れかねません。僕の場合は仕入先の大手企業がアタックリストに並んでいたので、候補から除外してもらいました。

条件が合わない会社には交渉を進めなくても良い

M&A仲介会社を経由して買い手企業との条件交渉を進めていきますが、基本合意に至るまでは、何社とも何度でも条件交渉は可能です。

この交渉期間にて、買い手企業から提示された条件に納得できない場合は、提示条件を受け入れず、継続して条件交渉をおこない、それでも条件が合わない場合は、交渉を打ち切ることができます。

もっと言えば、数字的な条件が合わないだけでなく、例えば、買い手企業が自社の企業文化や、自分の経営方針に合わないと判断した場合や、極端な話、この会社とか社長嫌い!などの理由でも、交渉を打ち切ることは可能です。

株主が複数いる場合は、他の株主も同様に拒否できる

株主が複数いて一緒に株式譲渡する場合は、自分が売却意向を持っているのと同様に、他の株主にも売却意向があるため、他の株主が交渉を進めないという可能性もあります。

そのため株主同士で売却条件のコンセンサスはとっておき、都度、売却意向を確認して進めます。

お断りができるのは基本合意をするまで

基本合意が締結された後は合意内容に従ってM&Aプロセスを進めることになります。

実際、基本合意の締結のサインをする際は、「もう後戻りはできないぞ」と緊張した記憶があります。

もし、条件を満たさない買い手企業や売却したくない買い手企業だと判断した場合は、基本合意前までにM&A仲介会社の担当者さん「この買い手企業とは交渉を進めない」と伝えても良いのだ、ということを覚えておきましょう。

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