「いよいよ明日はM&A仲介会社さんとキックオフミーティング。何をやるんだろう?」
複数のM&A仲介会社の中から選定した1社の打ち合わせがキックオフミーティングです。売り手企業がM&Aを進める上で、このM&A仲介会社とのキックオフミーティングは非常に重要な一歩です。
はじめてのミーティングは緊張や気負いで集中力が減ることもあると思います。何をやるか、何に気をつけるかを事前に知っておいてもらえれば、ミスやロスがなくなるし、対策ができると思うので書いていきます。
キックオフミーティングの目的
キックオフミーティングとは、新しいプロジェクトのスタート時に最初に行われるミーティングで、目標と目的を確認する重要な一歩です。 キックオフミーティング無しでプロジェクトを進めると、明確な目標や目的が共有できず、その後の効率が悪くなる可能性があります。
- M&Aの目的と得たい成果の共有
- 株価算定やM&A仲介会社からの提案を受けるための情報を共有する
- スケジュールと連絡方法の確認
キックオフミーティングで行うべきこと
1. M&Aの目的と得たい成果の共有
M&Aを通じて、おおよその希望売却額(株価算定は後日)、希望売却完了時期、売却後の会社の成長等、達成したい目的と得たい成果を明確にM&A仲介会社に共有する必要があります。
僕の場合もここで要望をしっかりと伝え、わからないことはすべて聞くことを意識しました。
2. 企業概要書(IM)作成に向け情報を共有する
改めて企業概要書(IM)とは買い手企業候補が見る売り手企業の情報をまとめた資料で、基本的にM&A仲介会社が作成します。事業概要等はM&A仲介会社の選定中の打ち合わせ時に説明をしているので、ある程度は理解してもらえているので、企業概要書(IM)作成に向けてさらに踏み込んだ情報を共有します。
もちろん、このキックオフミーティング後も電話やメールで頻繁に連絡を取り企業概要書(IM)完成に向けて進めていきます。1
3. スケジュールと連絡方法の確認
M&Aプロセスの全体像と、情報開示、買い手候補の選定、交渉、デューデリジェンスなどのスケジュールを大まかに確認します。また、今後の連絡方法と頻度についても確認します。
僕の場合は、毎週のミーティングの日時設定や、M&A仲介会社の担当者が僕の会社を訪問する際の肩書き(M&A仲介会社ではなく別の社名や肩書きを使用)などを取り決めしました。
キックオフ前に株主の意思統一をしておく
キックオフミーティングに先立ち、売り手企業のキックオフミーティングに参加するメンバーは、会社売却のすり合わせや意見統一をしておいた方が良いです。いつまでに売却するのか、価格の下限、その他要望について、定まっていないと、M&Aプロセスがスムーズでなくなり、場合によっては売却できないこともありますので、株主でもしっかりと話し合っておきましょう。
以上、キックオフミーティングによって自分もM&A仲介会社も良いスタートが切れるように事前に把握しておきましょう。
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