「御社を10億円で買いたい会社がいます」というM&A仲介会社からのDMは99%嘘

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M&A仲介会社と名乗るところから電話やDMでオイシイ話が届く

「その手のDMや電話などは99%は嘘ですよ」

高級な封筒に手書き風書体のあなただけに送ってます感で「御社を10億円で買いたい会社がいます」みたいな内容のDMって創業間もない時からちょくちょく送られてきていました。

こんなの今までは封も空けずに捨てていたM&A仲介会社からのDMですが、株式譲渡を検討しはじめたタイミングから、なんとなく気になって確認するようになってしまいました💦

依頼していたM&A仲介会社さんに聞いてみたところ上記のとおり明言されました(業界あるあるだったのか〜笑)

なぜこのような営業がくるのか

M&A仲介会社がこのような営業をする理由の1つは、売り手企業を獲得したいからです。

煽りの効いた文言で、大量の営業電話やDMを送れば、興味を示す企業が現れる可能性があります。しかし、これはピザのチラシを無作為に投函するようなもので、モラルに欠ける行為ですよね。

もし、1社でも売り手企業がホイホイついてきてくれたら御の字で、そこから売却へ向けた顧問契約などのサービスを販売していくことができます。

買い手企業のリストはあるでしょうから、売り手企業がホイホイついてきた後に辻褄が合うように買い手企業を探し始めているのだと思います。

上記のような背景があるため、DMや電話は真剣に受けとめる必要はないのですが、もしかしたら本当に買いたいと言っている会社がいる可能性が0ではないため、会社売却を検討している側としては気になってしまいます。(僕もそうでした)

それではどのように判別していくべきでしょうか?

 対策1: 自社名指しの提案かどうかを確認する

「その会社は弊社名指しで買収希望ですか」
と質問することで、本当に自社に興味を持つ買い手がいるのかを確認しましょう。

例えば「資金がある買い手企業が、当業界の中で買収先を探していており、御社を名指しではない」という回答があるかもしれません。これではまだ真偽かわからないので、さらに「なぜ、この業界を魅力的に思ってくれているのでしょうか」というような具体的な質問を続けます。

もし、名指しなのであれば、「なぜ弊社を魅力的に思ってくれているのでしょうか」と具体的に聞いてみます。

本当に買いたいと思ってくれている会社があるのであれば、具体的に業界や会社のどこに魅力に感じているかは明確になっているはずですし、依頼しているM&A仲介会社にも共有するはずです。

これらの質問は秘密保持契約(NDA)無しでも回答できる部分も多いので、質問を繰り返すうちに、具体的な回答が返ってくるかどうかで、真偽の判断をすることができます。

 対策2: 具体的な買い手情報を確認する

「どのような会社が買収に興味を示しているのですか?」

と詳細を聞いてみましょう。もちろん社名を聞くと、「秘密保持契約(NDA)を結ばないと回答できない」と言われるでしょうが、業種、規模、財務状況など、社名以外の周辺の具体的な情報を求めていく中で、話が本当かどうかを判断できるチャンスがあります。

そのうえで情報収集の一貫と思い、秘密保持契約(NDA)だけは結んでも良いかもしれません。

その後、すぐに買い手企業名を教えてくれない場合や、あれこれ言って、何かの契約や支払いをしないと教えてもらえないという場合はやはり、嘘確定として良いでしょう。

実体験として、キャッチコピーが上手いので気になってしまう

普段は気にならなかったのに、M&A仲介会社さんに教えてもらうまで、このようなDMが届くと気になっていました。なにせキャッチコピーがうまいんです。

「もし、もし、本当だとしたら、買い手企業からの指名だし、ソッコーで売却完了するかもな…」とか。「買い手企業候補が複数社になって、オークションみたいになったりするのかな…」とか。

気にしていないはずなのに、頭の片隅で妄想が進みます。

社長はこんなDM興味ないよアピール

また、社員が先にDMを見て「社長こんなの来てますよ」と持ってきた時は、じっくり見てたら社員が心配するかもしれないので、めんどくさそうに(本当は気になってるけど)DMの中身を見たあとは、社員にわかりやすいようにゴミ箱の目立つところに捨てていました(社長はこんなDM興味ないよアピール)。

まあ、オイシイ話は気にしないようにしても気になってしまうのが人間のさがですね笑

信頼できるM&A仲介会社を選ぶならば、このようなM&A仲介会社の誇大営業に惑わされることなく、自分で調べて比較して慎重に判断することが重要ですね。

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