M&A市場において、会社の売価を計算する際に重要な指標の一つがEBITDAです。
EBITDAが高くなれば、会社の株価算定も高くなります。
だからこそ株式譲渡の事前準備としてEBITDAの数字を高めておく必要があります。
そもそもEBITDAとは
要するに、EBITDAとは会社の本業の収益力を表す数字と考えれば良いでしょう。
計算式はいくつかありますが、シンプルで代表的なものが下記です。
EBITDA=営業利益 + 減価償却費
結局、M&A仲介会社さんとしても買い手企業さんとしても、「本業の収益力を数字で見たい」わけです。だからこそ、この数字が高いと株価算定も高くなります。
それでは、このEBITDAはどのように高めるのでしょうか?
EBITDAを高めるためには?
どどんぱさんは、以前のM&A株式譲渡日記にて、
「会社売却するには大きな会社にしておいたほうがよいという考えになりました。」
「大きい会社とは、売上高と総資本と自己資本が大きい会社だと捉えて、そのときから節税よりも納税に思考をシフトさせたのを覚えています。」
と書いています。1
まさにその通りで、これこそがEBITDAを高めることだと思います。
具体的には
- 売上増加施策
- コスト削減
- 在庫の圧縮
- 売掛金の早期回収
- 遊休資産の売却等
これらを期末までに実行し利益を拡大することです。
そのため、どどんぱさんは利益をしっかり出して、節税よりもしっかり納税することにシフトしたんですね。
実際、実業の会社を経営していた際は、受注数を伸ばし、期末までに納品し、請求をたてるという、至極全うな本業への施策を愚直に実行しました。
他には毎月の経費の棚卸しをして見直しをはかったり、期末までに在庫の圧縮と売上拡大にむけて在庫一斉セールもおこないました。
ここまでは大前提ですが、他にできることはあるでしょうか?
EBITDAを上げるテクニック
上記のEBITDAが大前提のうえで、小手先のテクニックとして、
「経営者の自分がいなくなったら、まるまる利益として総取りできる経費」も追加できます。
例えば、
(そういう人はまったくいないでしょうが…)上記を半分プライベートにも使ってしまっているとか、キャバクラとかで接待交際で経費きってしまっているとか。(もちろん、そんな人はいないのはわかっていますっ!)
などがあげられます。心当たりある経費はないでしょうか?
これらは、M&A仲介会社さんも買い手企業さんも決算書などでは把握できません。
そのため、これら経費をしっかりと算出することができれば、「経営者の自分がいなくなったら、まるまる利益として総取りできる経費」はEBITDAにプラスに盛り込むことができますね。
本業の収益増加だけでなく経営者の経費を明確に
以上、株式譲渡の事前準備をはじめるということでEBITDAを高めることについて書いてみました。
改めて整理して書いてみると、
本業に注力し、無駄な経費を使っていない会社が、数字的にも評価される
ということですね。
売却プロセスに入る前に、しっかりとEBITDAを高めておきましょう。